汽車が蒸気を吐きながら、森の中に停まる。
ガラスと木と煉瓦で出来た一見かわいらしい駅、
森のベンチに子供たちや老人や人々が、
用もないのにたむろする。
駅構内は、まるでパリの駅舎のように、
限りなくオープンで、森が連続しているようで、
南口も北口も区別がないようで、
それは、ガラスに被われているからで、
木に嵌ったガラスを通して太陽の日が燦々と射し込む。
またある時は、北国の豪雪が容赦なく吹き付ける。
ガラスの向こうの森の中に、煉瓦の古い建物が見える。
夏は、木々の緑に映えて、冬は、真白い雪に映えて、
あれが以前レールセンターだった市民ギャラリーだ。
それを囲むように人口水盤がキラキラ輝き、
木々の葉っぱに反射して、
夏は、子供や鳥たちが水浴びし、
冬は、市民のスケートリンクになるだろう。
そんな鬱蒼となった駅舎の森の中の広場の中で、
週に1度の市場が建って、
そこには農家自慢の野菜や卵や花があって、
そして、地元の山からとれた丸太(カラマツ)で造った木の回廊が、
南北に大胆に鉄道を横切って突き抜ける。
みんな、夢を持とうじゃないか!
その夢に、想い続ける力とセンスがあれば、
それは実現可能だろう!
ああ、100年後が楽しみだ!
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