上富良野I邸
-
2024.05.18
お引渡し
完成写真を掲載します。玄関ポーチより
東側より
窓の位置・高さはお施主様が特にこだわった部分。
蔵の柱は910mmピッチで入っている為、大きさなどに制限がある中で細かに打合せして決めています。
玄関
タイルは名古屋モザイク
框材は当社在庫のカツラを使用。
居間
床は道産カラマツフローリング
内装壁はケンコート
天井は道産カラマツの板張りです。
居間からは大雪山を望めます。
本日は天気も良く、抜群の景色。
階段は段板をナラの無垢材
手摺は国産杉材で親柱を建てたデザインに
2階は和室空間。
本格的な和室ではなく、蔵の貫構法をそのまま残しています。
2階回廊より
吹抜けを囲う回廊は窓にこだわった施主様のメンテナンス通路として。
寝室は大壁仕様
東側に開けた窓はサFIXサッシの縁が極力見えない納まりに。
余別町の解体から上富良野へ移築は
例のない距離の再生でした。
蔵の再生も当社にとって初めてで貴重な経験をさせていただきました。 -
2024.04.30
外部もほぼ完了しました。
養生もほとんど取れて、残る仕事もわずか。
階段は天板がナラの無垢材
手摺は外壁側の構造材と同じ杉を採用。
仕上げ材に用いた羽目板・フローリングは道産材のカラマツ。
新材はクリア塗装
杉材との相性も良いです。
回廊からみた吹抜け。
2階床梁には当初の仕口加工が。
これは再生した痕跡を残すためにも、埋木などの補修はしません。
玄関
右側の建具に建具はメインの居間に繋がることもあり格子建具として他の建具と差別化しています。
完成までもう少し。
-
2024.04.29
冬季期間中は、外部足場は一旦解体しています。
暖かくなってから漆喰の施工足場を作ります。
キッチンも設置してレンガタイル施工
お客様要望の焼過ぎテッセラ仕上げ
レンガタイルにも焼成時の酸素濃度などによって多様な色合いがあります。
2階トイレは手洗い付
ナラの天板を使用
全体ができてきて、残りの塗装の色調整。
階段施工
若手大工と親方のコンビで奮闘。
無垢材の段板、手すり加工など階段だけでも結構仕事は盛りだくさん。
吹抜け手すり
手すり材は、節がほとんどない杉材を使用
内部の壁はほとんど吉野石膏のケンコート
塗壁は普及品クロスよりもコストが高くなりがちですが調湿作用に優れ、質感も一気に上がります。
一方クロスでもその空間に見合った選定によって、塗壁に負けない仕上がりにすることもできます。
少しずつ内部が仕上がってきます。
手すりは、蔵の貫構造に合わせて貫形式のデザインにしています。
少しずつ完成に近づきます。
外壁の漆喰
ラス張りして下地のモルタルを施工。
その上に仕上げます。
冬季を避けて先延ばしにしていましたが、
春の気候の中で気持ちよく施工しました。
-
2024.01.29
蔵の外壁部分の柱は全て通し柱。
建て方は中々に難しいです。
必要な柱を建てつつ、建物内部側の2階床梁を地組みしてクレーンで揚重。
このまま通し柱につなぎます。
これに合わせるのが大変です。
上棟。
棟梁も蔵の再生という初めての工事にホッとしていました。ご予算のこともあり、蔵の古材は塗装しない予定でした。
建物が建った様子を見たお施主様より、ありがたいことに追加要望で塗装することに。
今回はベンガラと松煙を混ぜて調色。
それを焼酎で溶くことで、塗料を手作り。古材を塗り、その上からツヤありのウレタンクリア塗装をすることで雰囲気がでます。
ノルド製のサッシも入りました。
蔵のメインにあたる外壁側の部分は塗装。
それ以外の新材は塗装しません。
今回は新しいものは新しいまま、古材は古材の色合いとしてメリハリを出します。
工事が進むに連れて雪の季節に。
外部の耐力壁のOSBと付加断熱。
断熱は(90mm~105mm)+105mm=195~210mmのグラスウール。
真壁と大壁が混在して壁厚が変わるのでこの数値となります。
外壁は1階部分はカラマツの下見板、上部は漆喰
軒天もカラマツの板張りとなります。
内部もボードが貼られていき、少しずつ形が見えてきました。
-
2023.12.27
移築先の上富良野より
遠くに望むは大雪山。
お客様の土地は農地転用して住宅を新築
当社基礎班(鉄筋は岩見沢の鉄筋屋さん)にて施工
凍結深度は800mm
掘削量を低減するためにスカート断熱施工
お施主様要望にて建物外周部の埋め戻しのレベルは敷地の傾斜に合わせます。
基礎施工時は夏でした。
気温は35℃超え!
北海道人にとっては過酷な状況。
どうにか施工してもらいました。
本当にお疲れ様でした。
基礎が終わると大工乗り込み
蔵の材料の総移動距離は200km以上・・・。
長旅です。
土台は本州から仕入れたヒノキを使います。
柱に合わせて150角なので土台敷も一苦労。
そして、とてもいい景色。
-
2023.12.25
解体が終わり、材料を三笠の加工場まで引き下げます。
解体して判明することも多いのですが、隠蔽部で腐食している材料も多くあります。
今回は外壁部分にあたる通し柱の柱脚がかなり腐っていることがわかり、急遽杉の通し柱を注文。
150角で5m以上の材が必要だったので、仕入れるのは中々苦労しました。
使える材料は洗いを掛けて必要に応じて磨きを掛けます。
一般的な新築で建物を建てる時には当然材料の幅は規格通りに揃っているため、外壁・屋根などを通りよく仕上げることができます。
今回の蔵の材料は梁・柱の材がバラバラの幅なので賃引きを掛けることに。
材の幅を揃えることで付加断熱~外壁下地をキレイに施工することができます。
上記のような段取りをしたうえで、墨付け手刻みを進めていきます。
墨付け手刻みの建物自体、特殊な仕事ですが今回の再生物件はさらに手間を掛けなければなりません。
-
2023.06.19
今日から解体が始まりました!
足場を架けた様子
屋根の瓦から一つ一つ手で撤去していきます。
北海道では珍しい瓦
瓦をすべて撤去した様子
外壁の土も少しずつ手で崩し、袋に入れて回収します。
機械を使うと木材を痛めてしまうので、少しずつ手で解体していきます。
根気のいる作業です。
-
2023.06.16
7月から上富良野にて、住宅の新築工事が始まります。
木造2階建て、延べ面積約162㎡(49坪)です。
そして、この新築住宅はなんと、積丹半島の余別町にある土蔵の移築再生となります!!
下記の写真は、解体前のものです。
表面は漆喰です。
小屋組み(屋根)
立派な棟と小屋梁があります。
2階床梁
現在はこのような太い無垢材の梁(接着剤を使用せず、1本の木から取っているもの)はあまり流通していません。
この立派な材が新しい家で使われるのがとても楽しみです!
そして・・・
自分が持っている古民家、蔵、納屋を利用してもらえないかというお問い合わせはありがたいことに時々頂きますが
その古民家等を使いたいと言って頂く方がいないと、利用が難しいです。
今回は、お客さんご自身で蔵を見つけ、移築再生が実現しました。
武部建設は利用・再生可能な古民家等の情報を持っています。
興味があるけれど、ご自身で見つけることが難しい方は、ぜひお気軽にご相談ください。