フランス・パリ&スイス・チューリッヒの旅
 圧倒されっぱなしの1週間・・


14.

 11月7日、最後はフルターAG社-モデルハウスから。


先生から、ここのレポートを命ぜられまして、
この章に関しては、少し密に報告したいと思います。

その3

 事務所モデルハウスから実際の建設現場へ


 
斜面に建つ現場。
バタフライ屋根タイプ。
例によって、仮設小型タワークレーンも建つ。


 
大きくはね出した軒。
垂木ピッチは、モデュールの1160ミリ。



はね出しサイズは、図面上では、2.4mと1.48mになってます。
階高は、2.79m、1階梁下、2.07m、
2階水下梁下で2.413m、水上梁下で3.244mとなってます。


 
上から見たところ。



斜面南西面の開口。
2ピッチ2320ミリの引き戸開口が、多用されているのがわかる。


 
基礎の断熱材外貼り。
水圧を下げるため立て溝が付いている。


 
1階部分、黒い梁下で先ほどの、2.07m。
梁背が300ミリありまして、根太が260ミリになってます。
その上に分厚い(40ミりくらい)パーティクルボードが貼ってありました。
(右写真ビスの上の部分)
根太上から床仕上げまで160ミリとあるので、
この上にさらに120ミリ分のものがきて仕上がりになるようです。



アプローチレベルは、2階。
2台分のカーポートがついてます。
玄関が1.16*1.16が9グリッド分(7.32帖)
1.16*12グリッド分の寝室(9.76帖)と同じ大きさの部屋があって、
広いサニタリーと機械室。
浴室に隣接しているのは、4グリッド分のサウナかな。



1階は、1.16*48グリッド分(39帖)の広い居間と12グリッド分のキッチン。
カーポート下の20グリッド分の部屋。
メインフロアの割に、天井が低めかな。
上下階の耐力壁の位置もきちんとあわせてあって、
構造的にもプラン的にも明快な建物です。
その139.94m2*2の総2階的な骨組みの中を、
外部空間と中間領域的な空間、完全な内部空間と、
うまく色分けしながらプランニングされてます。
南面テラスの深い庇などとあわせて、
ますます日本的空間の扱いになってるのに気が付きます。

床面積を計算してみますと、
それでもカーポート・ポーチ・外部物置
45.75m2を引いても、住宅部分で
234.13m2(70.82坪)あります。
でかいですね。

*

 
ところで
施工する立場として気になるのが、現場に置いてあるこういったもの。
現場事務所になってまして、窓がないけどきれいで秀逸。
スイスらしい。


 
あわせて、
隣地を見ると、棒がいっぱい建っている。
これは建設予定の建物の外郭線を一定期間、表示公開しなければならず、
この棒の先端には、屋根勾配ラインを表す小さい斜め棒もつけられてます。
ほぼどんなヴォリュウムの物が建つか、予想がつけられます。
そして、これを見て意見があれば言えるんだそうです。
すごい!

*


最後は、またまた記念写真。
前列真ん中に珍しくネクタイを締めた鎌田先生。
その右後に私。
先生の左隣で丸めた図面を抱えている人が、フルター社の人。
この図面が先生からフルター社担当レポーターの私に廻ってきまして、
先ほどから掲載していたのが、その抜粋です。

日本に戻ってきて、多少時間をおいた中で、
通常業務の合間にこのレポートを書いてますと、
現場で肌で感じたこととは別に、図面や写真も冷静に観察できて改めてとても勉強になります。
「レポーターは、2度学べる。」
ってことに、今更ながら気が付いた次第です。

そして、先生が新住協『PFP#4』の次なる展開の可能性は、
「フルター社」のこれが手がかりになるのではないか、
と言っておられました。
それで、
私なりに勝手に当社での可能性を探ってみたんですが、
こんな具合ならどうなんだろうか。

フルター社レポートの最後は、これをもって閉めさせていただきます。


構造に直にガラスを嵌める。
内外真壁に見せるために、柱は平物でどうなんだろうか。



外壁は仕上げは、道産カラマツの厚板で仕上げたい。
軒天屋根材は、サニーウッドの集合住宅のように薄く見せたい。

*
11月いっぱいが締め切りだったのため、
スイスレポートは、最後の「フルター社」を先行させていただきました。




15.
チューリッヒ市内観光へ


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