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岩見沢市役所ロビーに、
しばらく、駅周辺模型が展示され、
市民から「どのような駅舎がふさわしいのか」
意見やアイデアを募集していたことがあったのを、
ご存知でしょうか?
*
その時、
ふと思い立って応募した案を、
原文のまま掲載したいと思います。
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さて、
市民の声を市政に反映させるという、
渡辺市長に、
この声は届いていくのだろうか。
市役所の担当の人は、
この詩文を読んで、いったいどう解釈してくれるのだろうか?

成り行きに興味あり、です。

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『森の中の駅舎』

汽車が蒸気を吐きながら、森の中に停まる。
ガラスと木と煉瓦で出来た一見かわいらしい駅、
森のベンチに子供たちや老人や人々が、
用もないのにたむろする。

駅構内は、まるでパリの駅舎のように、
限りなくオープンで、森が連続しているようで、
南口も北口も区別がないようで、
それは、ガラスに被われているからで、
木に嵌ったガラスを通して太陽の日が燦々と射し込む。
またある時は、北国の豪雪が容赦なく吹き付ける。

ガラスの向こうの森の中に、煉瓦の古い建物が見える。
夏は、木々の緑に映えて、冬は、真白い雪に映えて、
あれが以前レールセンターだった市民ギャラリーだ。
それを囲むように人口水盤がキラキラ輝き、
木々の葉っぱに反射して、
夏は、子供や鳥たちが水浴びし、
冬は、市民のスケートリンクになるだろう。

そんな鬱蒼となった駅舎の森の中の広場の中で、
週に1度の市場が建って、
そこには農家自慢の野菜や卵や花があって、
そして、地元の山からとれた丸太(カラマツ)で造った木の回廊が、
南北に大胆に鉄道を横切って突き抜ける。

みんな、夢を持とうじゃないか!
その夢に、想い続ける力とセンスがあれば、
それは実現可能だろう!

ああ、100年後が楽しみだ!




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と、これだけでお終いにしようと思ってたんだけど、
『市場』
のところからイメージが広がっていって、
「その2」に膨らんでいきました。

蛇足かもしれませんが、
引き続き掲載します。

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『森の中の駅舎』・その2

岩見沢を語るなら、農業の街だ。
市民も外部の人も自他共に認める農業の街にするべきだ。
誰もがどんな街と聞かれたとき、
瞬時に胸を張って語れる街にしようじゃないか。

だから、限りなくオープンで、森が連続しているような、
そんな駅舎と一体となった、
週に1回、土曜日曜日に早朝から農産物市場を開こうじゃないか。
新鮮でおいしくて、安全で生産者の顔の見える、
農家自慢の野菜や卵や花や肉を求めて、大勢の人がやってくる。
もちろんJRを使って札幌や旭川からもやってくるのだ。
その市場は、駅直結だからだ 。

そのにぎわいは、まるでイスラムの大バザールのように、
人々は活気に満ちて、大声と笑顔が交差する。
買った品物は、すべて宅配にしよう。
一度食して確認した品物は、その後ネット販売でも
簡単に購入可能になるだろう。
ローテックとハイテックの融合だ。

いずれ北海道は、農林水産の第一次産業と観光に立脚して、
独立するべきだ。
そんな一次産業の北海道の中でも、
断然光ったユニークな存在の街にしようじゃないか!
みんな、夢を持とうじゃないか!
その夢に、想い続ける力とセンスがあれば、
それは実現可能だろう!

たぶん、素敵な国が、街ができるだろう!


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期日切れのため、

「その2」は、応募してません。

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『森の中の駅舎』・その3
JR岩見沢駅設計競技・武部案



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